結論から言っておくと、このメーカーの商品は買わない方が良い&Instagram等のプレゼント企画に参加される人は要注意ですね。
「○○日に送る」と連絡があってから待てど暮らせど商品が届きませんでした。それどころか連絡をしても返事が一切ありません。
サポートはまったく期待できませんので、「壊れたら捨てる」くらいの感覚でしたらアリでしょう。
また、どうやら「購入した人」か「そうでない人(レビュワーやプレゼント企画等)」を区別されているようで、前述した件から数ヶ月後に別件で連絡したところ、以下のような回答をいただきました。
- 提供を約束していた商品を送るつもりは無い
- 予定が変更になっても連絡しないことは多くある
- 発送を忘れることもある
…とのこと。
いや、メーカーとしてどうなの?と。
フォロワー増やし目的のプレゼント企画を現在行われていますが、果たして企画終了後に届くのかどうか…。
さらに、DOKICAMP公式サイトにはレビュー機能がありますが、正直な感想を書いて評価の低いレビューをしたところ、なんと数日後に消されました笑。
いやぁ、今どきなかなかぶっとんだ対応をしているなぁと。
ちなみに「日本語の読解力が低い」という弱点を利用されているのか、星の数だけ高くして感想でボロクソに書く分には気付かれにくいようです。
公式サイトにはチャット機能もありますが、2023年6月現在も相変わらずレスポンスが非常に悪く、というよりほぼ無視されます。
低評価レビューは消す・連絡は返さないなどなど、こういった姿勢のメーカーでも良いと感じる方以外にはおすすめできないメーカーです。
以下、当時の感想です。
キャンプで焚き火を楽しむのに欠かせないアイテム、それが焚き火台です。
形状やサイズ、燃え方などなど、「薪をくべて燃やす」という目的は同じなのに、その個性や特徴は製品ごとに驚くほど異なります。
その違いがとても楽しく、私は一晩だけのキャンプでも焚き火台を4台も5台も持って行き、使い分けながら焚き火を堪能しています。
今回紹介するのは、そんな焚き火台の中でも無骨さと洗練さ、そして意外な機能性を兼ね備えた焚き火台の…いわばパチモノです。
- SPORTES FIREWAALLのパチモノ?な焚き火台
- DOKICAMP SCS2021 開封レビュー
- DOKICAMP SCS2021をキャンプで使ってみた
- "本物"にコダワリが無ければ死角無しの焚き火台
SPORTES FIREWAALLのパチモノ?な焚き火台
今回紹介するのはDOKICAMPというメーカーの焚き火台『SCS2021』です。
その名の通り、2021年に出たばかりの新作焚き火台ですが、このデザインをどこかで見覚えのあるキャンパーは多いのではないでしょうか。
そう、SPORTES outdoor tools(スポルテス アウトドア ツールズ)の焚き火台『FIREWAALL + PLUS(ファイヤーウォール プラス)』にそっくりなのです。
そっくりというかパチモノ、パクリ品ですね。
DOKICAMPの公式Instagramではプロフィール欄に「fakerならfakerとして戦う」と書かれているくらいなので、ある意味潔いとすら感じます。
DOKICAMP SCS2021 開封レビュー
それでは実際にSCS2021を見てみましょう。
今回レビューを書くにあたり、メーカーから提供いただきました。
本家には無い専用の収納ケースが嬉しい
箱を開けて驚いたのが、ちゃんとした収納袋に入れられていることです。
と言いますのも、本家(ファイヤーウォール)の感想でよく取り上げられるのが「収納袋のチープさ」なのです。
風情も何もあったものじゃないズタ袋に入れられている本家に対し、パチルテス…じゃなかったDOKICAMPのSCS2021はなんとパーツを個別に分けて収納できる専用ケースに入っています!
これは非常に嬉しいポイントですね。
触った感じ、生地は厚みがあってかなりタフそうです。
マジックテープも強力で、焚き火台自体がかなり重めなのですが、逆さにしても袋が開いたりしない安定感があります。
一方で、縫製についてはかなり雑ですね笑。
「細かい仕上がりは気にせず、とりあえず頑丈に縫った」という印象です。
SCS2021パーツ構成|ウインドシールは標準で3枚付属
パーツ構成は以下の通り。
- サイドフレーム×2
- ボトムプレート
- グリルプレート
- グリルプレート位置調整ロッド×2
- 防風用ウインドプレート×3(1枚はロゴ入り)
パーツ構成も本家に勝る点があり、それがウインドプレートの枚数です。
本家ではウインドシールドが2枚付属しますがDOKICAMPでは3枚が付属し、徹底的に似せつつも差別化できる要素はきっちり押さえていくという印象を受けました。
専用の収納袋とウインドシールドが1枚多く付属していながら、値段は本家が3万円オーバーなのに対してDOKICAMPは現在5,999円で、なんと5分の1以下です。この金額設定は衝撃でした。
それでいて加工精度は決して悪くなく、多少のバリはあるものの、注意しながらであれば素手でも組み立てられる程度です。
組み立ては30秒もかからない
組み立て方法や使い方は本家とまったく同じなので説明も今さら不要かとは思いますが、ざっくりとしておきましょう。
サイドプレートにボトムプレートを挿し込み、反対側のサイドプレートを取り付けるだけです。
あとは好みの高さに合わせてロッドを挿入し、グリルプレートを載せれば完成ですね。
ウインドシールドはグリルプレートへと引っかけるようにして取り付けるのですが、炎が燃えている状態で取り外しをするのは難しいため、使う場合は火おこしの前にあらかじめ取り付けておくことをおすすめします。
また、本家も共通ですがボトムプレートには穴が開いていますので、直火OKなキャンプ場以外ではスパッタシート・難燃シートを必ず使用しましょう。
そういえば商品ページに「組み立て書も差し上げます(原文ママ)」とありましたが、そのような紙は入っていませんでした…笑。
DOKICAMP SCS2021をキャンプで使ってみた
先日行った冬キャンプにてDOKICAMP SCS2021の火入れをしてきましたので、その時の使用感などを紹介します。
着火にはティンダーウッドを使用しました。
火をつけたら、そこに細く割った薪をくべていきます。
少しずつ、太めの薪も投入してみます。
燃焼テストも兼ねて、この日は風も弱かったのですがウインドシールドも3枚装着してみました。
シールド無しの方が横からも風が入るので燃えやすいと思いますが、シールドありでどの程度燃えるのかを確かめる実験です。
DOKICAMPの商品ページでも「炎の下の薪から順番に燃やしてくれて、一度セットすればオートマチックに、効力よく焚き火を楽しめる設計」と書かれていますので、どの程度オートマチックに燃やしてくれるのかを試してみましょう。
チタンマグを載せて飲み物を温めてみる
燃焼テストのついでに、冷たい飲み物を入れたチタンマグを上に置いて温められるかを一緒にテストしてみることに。
高さを変えられるグリルプレートですが、あえてプレートの高さは最大のままで薪を積み上げていない状態で、果たして飲み物はアツアツになるのでしょうか。
…で、結論から言いますと薪は半分程度の高さまでしか積んでいなくても全く問題なく温められました。
むしろ炎が大きく上がっている時などは、マグ底面だけでなく飲み口の方まで熱くなってしまうほどで、飲むのに火傷への注意が必要なくらいでした。
積み上げた薪を下から順番に燃やしていく構造上、時間の経過とともに薪の高さが下がってグリルプレートとの位置が離れていきます。
その際、飲み物を温めるくらいならば低くなった薪の位置にグリルプレートの位置をわざわざ合わせなくても良い、と分かったのは嬉しい検証結果です。
火吹き棒無しでも順番に燃えていく
さて、今度はだいぶ太めの広葉樹を投入してみた場面です。
薪を追加してすぐは煙が出てきますが…。
放置しておけばこの通り、太い薪にもそのまま火がつきました!
今回の燃焼テストでは、火吹き棒などで風を送り込まずに放置でどの程度燃えるかを試していますが、焚き火台の幅いっぱいの太さの薪でも無事に燃えるという実験結果になり、燃焼効率の高さに驚きました。
二次燃焼系の焚き火台のような「多少湿った薪でもゴリ押せる圧倒的なパワー!」ではなく、「じんわりと、だけど着実に燃やしていく」といった堅実さを感じられる燃え方の焚き火台ですね。
そのまま放置した結果、ぎっしり積んだ細い薪も、その上に載せた太い薪も、すべて綺麗に燃え尽きていきました。
燃焼テストを終えて
燃焼テストの後、焚き火を再度楽しんでいた際にグリルプレートの高さを下げて使ってみることに。
すると、薪との距離が近くなった分だけ温度が高くなったのか、グリルプレートの一部が美しい青色へと変化していきました。
こうした変化を見られるのも楽しいですね。
また、色が変化するほど激しく燃やした後も、約2mm厚の頑丈なステンレス素材で作られている各パーツに歪みは一切見られず、その後の分解や組み立てもスムーズに行えています。
"本物"にコダワリが無ければ死角無しの焚き火台
実際に使用してみた感想ですが、DOKICAMP SCS2021ははっきり言って「本家へのコダワリが無ければ買わない理由が無い焚き火台」です。
加工精度問題無し、耐久性良し、焚き火台としての機能性は本家が既に実証済み、さらには専用の収納袋で本家の弱点も改善、それでいて価格は5分の1なのですから驚きです…。
スポルテスに憧れていたけど予算面で諦めていた人はもちろん、今回初めて存在を知った人でも、手にして使ってみれば間違いなく満足できる焚き火台でしょう。
そう断言できるくらいに総合的なコストパフォーマンスの高い焚き火台でした。