エアーポンプで空気を入れて膨らませるだけで立ち上がるエアフレームテント(インフレータブルテント)は誰でも簡単に設営できることから女性のソロキャンパーさんや小さなお子さんのいるファミリーキャンパーさんに人気です。
しかし「誰でも簡単」と言われている商品を実際に使ってみたら想像の何十倍も大変で苦戦した…なんて経験はございませんか?
キャンプに慣れている人とキャンプ初心者とでは「簡単」の基準が異なりますし、筋力が強かったり背が高かったりすれば容易な作業だとしても背の低い小柄な方からすれば難易度は大きく変わります。
そこで今回は、以前に商品提供を受けてCAMPERSでも紹介したMeCLE(ミクル)のエアフレームテント『ミクルーム エア ロッジ』を、小柄な女性キャンパーに設営から撤収までを実際に試してもらいました!
力に自信が無い・キャンプ経験がまだまだ少ないといった方はぜひ参考にしてみてください。
私が使用した前回のレビューはこちらです。
小柄な女性キャンパーがミクルーム エア ロッジを使ってみた
ミクルーム エア ロッジをはじめとするミクルーム エアシリーズの魅力といえば、やはりその設営の手軽さでしょう。
そこで、「身長150cm未満の小柄な女性でも簡単に設営・撤収ができるのか」を実際にキャンプで検証してみました。
季節は春、場所はキャンパーの聖地として有名なふもとっぱらキャンプ場です。
検証に協力してもらった女性キャンパーは私の妻で、身長は148cmと女性の中でも小柄であり、さらには筋力も弱く「10kgの物を持ち運べるかどうか」が微妙なラインとなっています。
ちなみに虫が大の苦手で、そのためキャンプ歴は3年目になりますが冬しかキャンプをしていないためキャンプ経験はまだ10回程度といったところです。
果たしてどうなることやら…
小柄な女性1人でも簡単設営!
結論から言いますと、撤収から設営の9割以上の手順を女性キャンパー1人で行えました!
厳しかった作業は唯一、車からの積み下ろしですね。
約12kgのミクルーム エア ロッジですと、収納袋が地面に置いてある状態から少し浮かせて場所移動くらいなら行えましたが、高い場所から降ろす・低い場所から持ち上げるといった動作は難しかったようで、そこは私がサポートに入りました。
さて、設営の様子も見てみましょう。
ミクルーム エア ロッジが重量に対して収納サイズの大きなテントということもあり、小柄な女性と比べると一段と大きく見えますね。
今回はテントの下に敷くグランドシートとしてogawaの『アポロン用PVCマルチシート』を新たに導入しています。
こちらはサイズが290×200cmとなっていてミクルーム エア ロッジのフロア部分とほぼ同じサイズとなっているのです!
そのうえ厚みも以前に使用していたシートとはケタ違いで、大きな石の無い芝生のキャンプ場ならばこのシートさえ敷いておけば裸足で歩いても足が痛くなりません。
シート自体が2.6kgとなかなかの重量級な点と、1万円近いお値段がネックではありますが、耐久性・耐水性に優れた高品質なシートを探している方にぜひおすすめしたい嬉しい商品です。
ミクルーム エア ロッジとマルチシートのサイズがほぼ同じですので、テントの位置決め時にも心強い味方となります。
シートに合わせてフロア部分を広げればそのままペグダウンする位置がわかるため、この組み合わせの相性は非常に良いですね。
テントの四隅をペグダウンしたらエアポンプで空気を注入していきます。
私の妻ちゃんは女性の中でも筋力・体力がかなり弱い方ではありますが、前半は順調に空気を入れることができました。
20~30回ほどポンピングしたあたりで一旦休憩を挟んでいましたが…おそらく平均的な女子キャンパーさんならこんな休憩も必要無いかと思われます笑。
そこからさらに10回ほどシュコシュコ入れたあたりでしょうか、空気が入りにくくなってきたためエアチューブの折れている部分を伸ばしていくことに。
四隅を先にペグダウンしてテントが安定しているため、つまんで持ち上げるだけでテントの形が自動で整っていきます。
ポールやロープでテンションをかけて形を作っているテントの場合、何も考えずにぐりぐり動かしてしまいますと、かえって形が崩れたり最悪の場合にはポールの破損に繋がったりという事故にも繋がりかねません。
その点、エアフレームのテントは空気を吹き込んであげるだけで正しい形に仕上がるので、テントを立てたことが無い初心者でも細かいことを気にせずに設営できるのが本当に大きな強みですね。
ちなみに私の妻ちゃんはテントを1人で立てた経験は小さめのワンポールテントとカマボコテントソロTCをそれぞれ2回ずつのみですが、それらと比較してもミクルーム エア ロッジのあまりの簡単さには驚いていました。
形を整えて空気が入る余裕ができたら追加でポンピングしていきます。
空気が入りにくくなったらテントの形を整え、そしてまたポンピングと繰り返すこと数回、テントがグングンと出来上がっていきました。
9割以上は妻ちゃんのみで立ち上げられ、最後に5回ほど私が追加でポンピングをして無事にミクルーム エア ロッジの立ち上げ完了です!
1~2分ほどの休憩を含め、膨らませ始めてからの時間はわずか7分でした。
体力が無い人でも実質5分ほどシュコシュコと膨らませるだけで立ち上げられるミクルーム エア ロッジの手軽さが光りますね。
ちなみに最後に私が空気を追加しましたが、それ無しでもテントは問題無く立ち上がっていましたしエアチューブも触った感じはパンパンに張っていました。
また、車からの積み下ろしは妻ちゃんには厳しかったものの、MeCLEの女性スタッフさんは問題無くできるようで一般的な成人女性ならば積み下ろしから設営・撤収まで全て1人でもこなせるでしょう。
ダブルサイズのインフレータブルマットを敷いてみた
今回新たにフィールドデビューしたキャンプギアの1つがMeCLEの『インフレータブルマット ダブルサイズ』です。
こちらは提供品でなく自腹で購入したアイテムで、防災用品として普段から車に積んでいます。
そんなインフレータブルマットを、せっかくなので同じMeCLEのテントと組み合わせて使用することにしました。
ダブルサイズということで182×128cmと横幅がゆったりしており、ミクルーム エア ロッジに敷いてみると床面積の半分近くが埋まる形に。
厚さも8cmとボリュームがあるため、コット無しでマットのみでも快眠できそうです。
この日はデイキャンプでしたのでゴロゴロ寝転がったりマットの上に座ったりして過ごしましたが、スエードのような質感がとても心地よく快適でした。
ミクルーム エア ロッジは虫嫌いな人の強い味方に
さて、ミクルーム エア ロッジに話を戻しましょう。
設営の簡単さと同じくらいか、もしくはそれ以上に妻ちゃんがミクルーム エア ロッジを気に入っていたポイントが虫が侵入してこないことです。
ミクルーム エア ロッジはフロアも一体型になっており、シェルターのように地面が露出していたりインナーを後から取り付けたりするようなテントではないため、「設営中にいつの間にか虫がテント内に侵入している」といった事態がまずありません。
蚊や蟻1匹で大騒ぎするほどの虫嫌いな妻ちゃんですが、そうした虫に悩まされずに過ごせることで、この日はいつも以上にゴキゲンでした。
天気も良く気温も高くなってきたことでキャンプ場の虫は増えてきていましたが、メッシュで虫の侵入を防ぎつつ富士山をテント内から眺められました。
撤収は収納袋を上から被せるのがおすすめ
撤収は以前に私が行った通りの手順でサクサクと行えました。
収納袋にテントを入れる手順の際、「袋にテントを入れる」のではなく「テントを下に置いたまま袋を上から被せる」とすると、小柄な人でも簡単に入れられます。
小柄な女性にテントを片付けさせ、それを撮影しているだけの私…という様子でしたので、周りのキャンパーさんからはさぞ奇妙な様子に見えていたことでしょう…
キャンプに不慣れな女性に安心しておすすめできるテント
「誰でも簡単」「女性や子供でも安心」と謳うテントは数多くあります。
そもそも設営手順なんて簡単で手軽な方が良いのですから、各メーカーもその点に力を入れて設計・開発を行います。
しかし、そうしたテントを実際に立ててみたら想像よりも難しくて大変だった…なんて経験をされた方も少なくないのではないでしょうか。
背が高く・力が強く・器用な方ならば簡単に設営ができるテントでも、小柄で非力な方からすれば難易度がグーンと上がります。
今回の検証では、身長150cm未満で重たい物を持つのが苦手で、なおかつテント設営の経験も少ない女性にミクルーム エア ロッジを実際に設営・撤収してもらいました。
その結果、ミクルーム エア ロッジは「初心者や女性でも簡単に設営できるテント」だと自信を持っておすすめできます!
可愛く、そして誰でも使いやすいミクルーム エア ロッジを、ぜひテント選びの候補に加えてみてはいかがでしょうか。