ポップアップテントにワンタッチテント、ワンポールテントなどなど、設営の簡単さを魅力としているテントにも様々なタイプがあります。
そうした中から今回紹介するのは、フレームやポールを使わずに空気で膨らませるエアフレームテント(インフレータブルテント・エアーテント)です。
「ポンプでシュコシュコと膨らませるだけでテントが立ち上がる」という異次元の新体験は、キャンプ7年目となる私も今回が初となります!
そんなユニークなエアフレームテント『MeCroom Air Lodge(ミクルーム エア ロッジ)』をメーカーからご提供いただきましたので、今回はその使用感をご紹介します。
- 福井県のキャンプブランド『MeCLE』
- エアフレームテント『MeCLE ミクルーム エア ロッジ』冬キャンプ使用レビュー
- ミクルーム エア ロッジと他社のエアフレームテントを比較してみて
- インフレータブルテントはズボラキャンパーの強い味方
- 女性キャンパー視点での感想は後日追記します
福井県のキャンプブランド『MeCLE』
テントの前に、まずはブランドについて簡単にご紹介します。
今回ご提供いただいたのは福井県のキャンプブランド『MeCLE(ミクル)』です。
2022年に設立したばかりのまだ歴史の新しいブランドになりますが、「自然の中に自分の空間を」というコンセプトのもと、一目見たら覚えられる他にない配色のキャンプギアを出されています。
私がキャンプを始めた2018年頃は奇抜なカラーリングの製品を出しているメーカーもまだ多くありましたが、その後のキャンプブーム・ソロキャンプブームから「無骨さ」がトレンドとなり、最近はオリーブやカーキ、タンカラーやブラックのキャンプギアが定番となりました。
そんな中、リラックスグリーン・リラックスイエローという明るく可愛い2色をメインに展開しているMeCLEは非常に面白いですね。
かくいう私もキャンプ1年目はパープルのド派手なテントを愛用していたこともあり、「この色が良い!」と心にぶっ刺さるカラーリングのアイテムと出会えた時の喜びは、よーく知っています。
ちなみに私の趣味の1つにロードバイクがあり、自分でパーツを集めて1台組み上げるほどにハマっていたのですが、その当時は流行のカラーリングといえば黒と赤なため私が好む紫色のパーツなどほとんど選択肢が無く、カラーオーダーしたり自分で塗装をしたりと苦労をしていた記憶が蘇ります…
設営撤収が簡単なテントで誰でも「自分らしさ」を求められる
閑話休題。MeCLEでは多くの商品をリラックスグリーン・リラックスイエローの2色で展開しており、同ブランドの製品で揃えればキャンプサイト全体の統一感も高められます。
そうした可愛いカラーリングを採用しているのは「今までに無い空間づくりをユーザーにしてもらいたい」というブランドの想いがあり、そして性別を問わずに誰にでもアウトドアを楽しんでもらえるようにと考えているからこそ、設営撤収が簡単なエアフレームテントをメインの製品として扱っているのでしょう。
テントはソロ用のドームタイプ・4~5人用のロッジタイプ・4~6人用の2ルームタイプの3種類があり、その全てがエアフレームテントとなっている徹底っぷりです。
テント以外では折りたたみのマットや鍛造ペグが同じ配色となっています。
ヘリンボーン柄のレジャーテーブルは白を基調とした木目調ですが、その中にリラックスグリーンもしくはリラックスイエローが差し色となっていてオシャレ度高いですね。
各商品の詳細を知りたい方は公式オンラインショップをチェックしてみてください。
エアフレームテント『MeCLE ミクルーム エア ロッジ』冬キャンプ使用レビュー
ロッジタイプのエアフレームテント『ミクルーム エア ロッジ』を冬のソロキャンプで使用してみた感想を見ていきましょう。
4~5人用テントで、重量は12.6kgとなっております。
金属製のポールが入っていないため、重量に対してサイズ感は結構大きく感じます。いや、「サイズ感に対して重量はそこまででもない」が正しい表現かもしれませんね。
80×40×26cmと決してコンパクトではないため、車に乗せて他の道具と並べてみても存在感があります。
女性でも1人で持ち運べる重量感
レビューを書くにあたりミクルーム エア ロッジを選んだ理由としては、「私の彼女が持てるギリギリの重量だったため」ですね。
「女性1人で楽々設営!」を謳われているのですが、流石に18.5kgの『ミクルーム エア 2ルーム』は持ち運ぶのが女性目線だと厳しいということで、なんとか持てそうなロッジにしたという次第です。
ちなみに今回は「私がミクルーム エア ロッジを冬キャンプで使用してみての感想」を紹介していきますが、また近いうちに彼女にも協力してもらって女性目線での使用感も追記予定ですので楽しみにしていてください!
MeCLE ミクルーム エア ロッジ 開封と付属品
それではミクルーム エア ロッジを設営しながら、細部の仕様や付属品を見ていきます。
収納袋は両サイドに持ち手があり、両手で持つことを前提としています。
力の強い男性ならば12.6kgのテントでしたら片手で持ち運べてしまうので、片手用の持ち手もあればもっと嬉しいですね。
収納袋も綺麗な格子状のリップストップ生地となっていて、耐久性も期待大です!
前述した奇抜なカラーリングの他メーカーの製品はどれも縫製が貧弱で、ほつれたり破れたりは珍しくなかったですからね…
テント本体以外にもしっかりとコストをかけているメーカーの製品は信頼度がグッと高まります!
収納袋の口は上部がガバっと開くタイプですね。
撤収の際は雑に突っ込んでも何とかなりそうです。
説明書は収納袋に縫い付けられている、私が大好きな方式を採用しています!
説明書を紛失するリスクが無くなるため、これは地味ながら滅茶苦茶ありがたいポイントです…!!
設営撤収の手順をこういった紙1枚でまとめられるというのも、設営撤収の手順がシンプルで簡単だからこそ実現できるメリットですね。
テント本体はコンプレッションベルトでまとめられています。
テントを広げていくと付属品が出てきました。
付属品は以下の通りです。
- スチールペグ×18
- エアポンプ
- 補修キット
説明書によるとロープが10本付属しているとありますが、テント本体に最初から結ばれていました。
わざわざ結ぶのは手間ですので、最初から結んでくれているのは楽で助かりますね。
エアポンプの組み立て
テント設営に入る前にエアポンプの組み立てが必要です。
ポンプにホースを挿し込んで回せば接続完了。
続いて圧力メーターを上部にネジのように回して取り付けるのですが、外側の黒いリング部分だけが空転してしまいました。
グッと強くつまんで回したところ無事に取り付けられましたが、こちらは若干チープな作りだなという印象ですね。
ホース先端には複数のノズルが付いており、ロッジの設営に必要なのは1番短いノズルです。
エアマットや浮き輪など、色々使いまわせるかもしれませんね。
MeCLEの担当者さんに聞いてみたところ、「SUPやインフレータブルウインドサーフィンなどにも使用できる」とのことです。
エアポンプで簡単設営!
ポンプの準備も終わったので、いよいよテント設営に入ります。
今回は説明書の手順に従い、まずは四隅をペグダウンしていきます。
この時、MeCLEのロゴが書かれている側が正面入り口となりますが、構造は前後対称ですので見た目を気にしないならばどちら向きでも問題ありません。
ちなみに今回、テントのフロアサイズである300×210cmに近いサイズの『GeerTop製グランドシート 300×220cm』を下に敷きました。
シートを敷くことでテントの汚れやダメージを軽減できるのでおすすめです。
また、付属のペグは使わずにいつも愛用しているチタンペグを使いました。
地面が固い場合はチタンペグ、多少緩い場合は太めのカーボンペグという形で使い分けています。
四隅をペグダウンしたら本日のメインイベント、空気を注入していきます!
空気を入れるバルブは2ヶ所についており、片方が開いたままになっていると空気が入っていきませんので2ヶ所とも確認しておきましょう。
バルブは逆止弁となっているため、ポンプを外しても空気が勝手に抜けない点も良いですね。
あっという間に立ち上げ完了です。
公式でも「立ち上げ3分!」を謳う設営動画がありましたが、嘘偽り無いですね。滅茶苦茶簡単です。
公式の設営動画はこちらです。
本来ならばこの後に出入口付近を2ヶ所×前後で計4本ペグダウンする必要がありますが、この日は風も穏やかでしたのでテント本体は四隅のみしかペグで固定しませんでした。
なんなら空気を入れればペグ無しでもロッジ形状に立ち上がるので、風の無い日ならば空気を入れてからペグダウンという手順でも問題なさそうですね。次回試してみます。
少ないペグで複雑な形状のテントを立てられる
たとえば壁が垂直に立ち上がっているベルテントですと、底面の頂点とその延長線上にペグを打つ必要があり、底面が八角形のベルテントならば基本は最低16本はペグダウンしなければなりません。
その点、エアフレームのテントであれば空気を入れればその形に立ち上がってくれるため、複雑な形状のテントでもペグが少なくて済むというのをミクルーム エア ロッジの設営を通して実感しました。
もちろん風が強い日にはペグとロープでがっちりと固定するのはマストですが、必要無い場合にカットできるのは私のようなズボラキャンパーには大きな魅力となります。
サイドのベンチレーションは雨でも開放可能
設営に戻りまして、両サイドのキャノピー(雨除け)を展開していきます。
キャノピー固定用のロープ(ベルト)を引っ張ってペグダウンするだけです。
このロープが結構長く、半分程度の長さに調整するとダランと地面に垂れてしまう点が気になりました。
地面に触れたロープが湿気や水分を吸い上げ、気付かずに湿ったまま片付けてしまってカビが生えた…なんて例もありますので、地面には極力触れさせたくないところ。
仕方ないので余った部分を縛ってまとめておきましたが、長さの見直しや余った部分を束ねるギミックなど、何かしらのひと工夫が欲しいポイントです。
また、そもそもこのキャノピー自体を使わないパターンも選べると良かったですね。
タッセルが付いていないので丸めて収納はできないうえ、固定せずに垂らしておくだけですと風でバタつきます。
キャノピー使用が前提なのだとは思いますが、せっかくペグ無しでも自立するテントなのですから、キャノピーをペグで固定しないパターンまであるとアレンジの幅が広がって更に楽しめそうです。
そんなキャノピーですが、便利で心強い装備なのは間違いありません!
カマボコ型の大きなメッシュ窓を開放しつつ、雨はキャノピーが防いでくれるため、雨でも充分な換気が行えます。
このサイドのメッシュ窓はテント内側から開閉が行えますので、雨の日にわざわざ外へ行く必要もありません。
メッシュの面積が広く通気性も優秀な全天候対応テント
キャノピーの固定が終わったあたりでテント全体を見ていきましょう。
出入口もメッシュ化できるうえ出入口の両サイドにもメッシュの窓が用意されています。
さらに出入口上部にもベンチレーションが用意されており、加えて前後対称なテントですので裏側も同様の仕様になっています。
上部のベンチレーションは雨の吹き込みを心配することなく開放できますので、両サイドのカマボコ型メッシュ窓と合わせて、雨のおこもり時でもジメっとした空気に悩まされる心配はなさそうです。
全開放するとこの通り、心地の良い風が通り抜けていきます。
リラックスグリーンの爽やかな色味が冬の富士山とも相性バツグンですね!
テントの中からもこの通り、富士山が目の前に広がる贅沢な景色を独り占めです。
エアフレームはテント生地で覆われており、見た目も主張しすぎません。
このエアフレームは手で触ってみるとパンパンで非常に力強いです。
それもそのはず、ゴムボートと同じ材質が使われているとのこと。
耐久性も充分に期待が持てそうなうえ、付属品一覧で紹介した通り、応急用の補修キットが付属されているため万一の場合も対応可能です。
また、MeCLE公式によるとポールとガイロープを使えば最悪空気が無い状態でも立てることが出来るのだとか。
故障だけでなく「エアーポンプを忘れてしまった」なんて場合も考えられますので、空気でなくポールで立てる方法は1度試しておきたいですね。
気になった点としては、ドアパネルもドア両脇の窓もメッシュを開放するには外からファスナーで開け閉めする必要がある点でしょうか。
正確には、ドアについては以下の手順でテント内側からメッシュにできます。
- メッシュ部分のファスナーを開けてメッシュを巻いて固定
- ドアパネルのファスナーを開けて巻いて固定
- メッシュのファスナーを閉める
メッシュを上部で巻いて固定しなくてもドアパネルにアクセスできなくはないのですが、巻き取って固定しておかないとメッシュが上から垂れてきて結局ドアパネルの巻き取り作業の邪魔になってしまうんですよね…
そのため実際に試してみた私の印象としては、一旦テントの外へ出てからドアパネル部分だけをくるくると巻き取って固定する方が楽だと感じました。
カマボコ型メッシュ窓はテント内側からスムーズに開け閉めできるのに対し、出入口側の面にあるドアと窓をメッシュにするにはテントの外へ出た方が良いというのはちょっと面倒ですね。
ドアと窓のどちらかは外側メッシュの仕様にしてもらいたかったなと感じます。
ミクルーム エア ロッジを使ったキャンプレイアウト
ミクルーム エア ロッジの最大の魅力であり、同時に頭を悩ませてくれるのが、やはりその唯一無二のカラーリングでしょう。
たとえば「ザ・無骨」みたいなキャンプ道具の中にリラックスグリーンの爽やかなカワイイお家がポツンと立っていたら(それはそれでアリかもですが)、できればある程度サイト全体の雰囲気は整えたいところ。
そこで今回はオリーブグリーンやカーキ系の道具は極力控えめにして、グレーやブラックのキャンプギアを並べて置いてみました。
その他のテーマ・コンセプトとしては、この日はギックリ腰を再発させてしまうのではと思うくらいに腰を痛めていたので、なるべくハイスタイルでゆったり過ごす形にまとめています。
ちょうど先日購入してこの日がフィールドデビューとなったICECOのリクライニングチェアがカラーもグレーで主張しすぎず、ロッジとも馴染んでいたように感じます。
ワイドコットは横向きで置くのがベター
昨年買ったキャンプギアの中でもかなりのお気に入りアイテムの1つがVENTLAXのワイドコットです。
コットはこれで5台目になりますが、寝心地の良さは断トツですね。
そんなワイドコットなのですが、VENTLAXに限らず色んなメーカーに当てはまる悩みどころで「通常サイズと比べて横幅だけでなく縦にも長くなっている」という問題があります。
と言いますのも一般的なサイズのコットは縦が190cmほどなのですが、ワイドコットになると縦も少しサイズアップし、2mを超えてきます。
そのためテント自体やインナーが「通常サイズのコットがギリギリ入る大きさ」だった場合、ワイドコットになると入らなくなってしまうのです。
ロッジは奥行きが210cmでVENTLAXのワイドコットも長さ210cmとぴったり同じですが果たして…
縦向きに入れてみた結果がこちらです。
入るには入りました…が、テント生地と完全に接触してしまっているため、これではテント内部に結露が発生したらコットや寝具がびしょ濡れになってしまいますね。
というわけで横向きに置いてみました。
頭側・足側ともに余裕があり良い感じですね。
テント側面の壁が垂直に立ち上がっていることもあり、コットをハイモードで置いても圧迫感がありません。
長辺190cmほどの通常サイズのコットであれば縦向きに置いても干渉しませんので、コットを左右に1台ずつ置いてデュオキャンプでも快適に過ごせそうです。
外に並べていた道具を収納してもまだ余裕アリ
就寝前には外に置いていた道具をテント内に入れました。
盗難防止目的もありますが何より雨男なものでしてね、はい。道具を外に出しっぱなしにしていたら通り雨でびしょ濡れになってしまったなんて恒例行事です。
ミクルーム エア ロッジは4~5人用テントとされていますが、個人的にはこれは「ソロで贅沢に過ごすのに最適なサイズ」と感じました!
寝具を展開し、道具を収納し、暖房を設置してもまだ余裕があります。
今回は最低気温0℃になる予報でしたのでイワタニのカセットガスストーブ『マイ暖』を持ち込みましたが、テント内での火気の使用はメーカー非推奨となります。
MeCLE側もテント内での火気使用は推奨しておらず、イワタニもマイ暖のテント内使用は推奨していませんのでご注意ください。
さて、そんな自己責任でマイ暖を使用してみての温度変化ですが、外気温が深夜にかけて少しずつ下がっていくのに対し、テント内はぐんぐん上がって10℃程になりました。
暖房の性能に対してテントが大きすぎても小さすぎても効果を発揮できないため、ロッジのサイズ感は実に良いですね。
なんならマイ暖を置いている位置に薪ストーブを置いてぬくぬく冬キャンプをしたいくらいですので、煙突穴つきバージョンなども出してもらえたら嬉しいです。
ミクルーム エア ロッジのちょっとしたアレンジ方法として、ベルクロを活用し、ドアパネル半開き状態でキープすることも出来ます。
暖房を使用しながら換気しつつ外の様子も眺めたりなんて過ごし方もしていました。
一酸化炭素チェッカーやLEDランタンはテント中央に備え付けられたロープに引っかけておきましたが、こちらも細かいながら便利な機能ですね。
意外にも結露は無し!
ポリエステル製のテントで冬キャンプ時にどうしても避けられないのが結露です。
ミクルームシリーズもポリ製なので結露は起きるだろうと覚悟していたうえ、寝る前にテント内側の生地を触ってみると既にしっとりと濡れ始めていたのですが、翌朝になると意外にもサラッと乾いておりました。
この理由として考えられるのが、通気性の良さですね。
メッシュ窓は全て閉めて、出入口上部のベンチレーションだけ開いていたのですが、実はもう1ヶ所(前後で2ヶ所)空気が流れ込む場所があります。
それが出入口の下部です。
メッシュ部分はファスナーがU字となっているのですが、外側のドアパネルは縦方向のファスナーが2本並んでいるだけで下部まで繋がっていません。
そのため下部は塞がっておらず、ここから空気が入り込んできます。
こちらはドアパネルをキャノピーとして活用しやすくするための仕様とのことですが、下部中央だけでもベルクロで固定できるようになっていればもう少し冷気の流入は防げるのかなと感じるポイントでした。
実際、朝にはテント内外で温度差はほぼ無く、そのため結露が起きなかったのではないかと想像しました。
結露が無いのはもちろん喜ばしいことですが、テントの中が外と変わらないくらい冷えるという点は、特に冬には注意が必要ですね。
シュラフやマット等、冬キャンプに対応した装備で臨みましょう。
私はというと、この日のシュラフはテント内の結露も覚悟していたため、濡れに強く耐寒性能も十分すぎるCarinthia(カリンシア)の『Defence 6(ディフェンス6)』を使用しましたが、朝までぬくぬくでぐっすり快眠できました。
口の大きな収納袋で撤収もあっという間
さてさて片付けのお時間です。
難しい手順は無く、設営の逆に進めていくだけですね。
先にポイントをお伝えしておくと、バルブを一気に開けてしまうと空気がボンッと大きな音を立てて抜けるので、撤収作業を始めると同時にバルブを緩く開けて空気が少しずつ抜ける状態にしておき、その間に他の作業を進めるとスムーズに行えます。
ミクルーム エア ロッジに限らず、テントを畳む前に忘れてはいけないのがベンチレーションを閉じる作業です。
芯材を立てたままテントをギュウギュウに押し込んでしまうと、その際に折れてしまうことがあります。
テントを畳む前にベンチレーションを閉じる、習慣化しておきましょう。
空気が少しずつ抜けていたバルブを開放し、空気を全て抜いていきます。
テントを広げたままで空気を完全に抜くのは難しいため、バルブを開放したままテントを畳んでいき、空気を押し出していきましょう。
中心に向かって両端から1回ずつ折りたたみました。
この時、グランドシートをめくって確認したところ、グランドシート裏側は地面の湿気で濡れたり汚れたりしていたのに対し、テントは綺麗なままです。
グランドシートだけならば賃貸住宅でもベランダで干せるため、テントを汚してしまうのに比べると手間が大きく改善されますね。
そしてさらにもう1回半分に折りたたみます。
この時、収納袋を近くに置いて目安とし、これから巻いていくテントの幅が収納袋の幅より細くなるようにしましょう。
巻いていくうちに少しずつ幅が広がってしまうため、最初から収納袋の幅ぴったりにしてしまうと袋に入らなくなってしまいます。
空気を押し出しながら巻いていったら、コンプレッションベルトで固定して絞ってさらに小さくしましょう。
あとはそのまま袋を被せ、付属品を収納したら完了です。
エアポンプの収納について、メーターはポンプ本体に付けたままで良いですが、ホースは外して袋に入れましょう。
ホースが破損してしまうとテントを立てられないので、ある意味テント以上に大切に扱いたいですね。
というわけで完了です!
収納袋の口が大きいこと、テント本体と収納袋それぞれがコンプレッション仕様になっていることで、撤収もスムーズであっという間に終わりました。
ミクルーム エア ロッジと他社のエアフレームテントを比較してみて
ここからはミクルーム エア ロッジを競合他社のエアフレームテントと比較してみての評価や私の考えを書いていきます。
先に結論から言っておくと、品質・サポートも含めて隙の無い優秀なテントです。
前述してきた通り、機能面等で「ここが○○だったらもっと良くなるのになぁ…」といった不満点が無いわけでは決してありません。
ただ、そもそもこの形状のエアフレームテントって他メーカーからも出ているんですよね。
仕様から形状までそっくり同じような製品から、T/C生地だったり煙突穴を備えていたりする製品まで、Amazonで「エアフレームテント」と検索すればごろごろ出てきます。
そのため、機能面や仕様の良い点はもちろん不満点についても、ミクルーム エア ロッジに限った話ではなく「このタイプのエアフレームテントに共通して言える特徴」なんですよね。
そんな中でミクルーム エア ロッジにある明確なアドバンテージはといえば、品質面の高さと信頼できるサポート体制です。
丁寧な仕上がりは検品体制によるものか
まず品質面についてですが、収納袋までオックスフォード生地で丁寧に作られていたり、縫製や仕上げが丁寧なのです。
たとえばいわゆる中華メーカー的なところの製品ですと「ほつれや糸くずの数がものすごい」なんて経験も1度や2度ではありません。
「日本のブランドも製造は中国」なんて今や当然ですが、検品や仕上げにどれだけ力をかけているかはまた別の話です。
その点で言えば今回使用したロッジは糸くずもほとんど見られず、丁寧に仕上げられた商品だと感じました。
サポートが日本人という「アタリマエ」が崩れかけている時代だからこそ
サポートについても「ちゃんと日本人とやり取りできる」って、イマドキだからこそ評価に繋がるポイントなんです。
キャンプ用品やポタ電メーカーなどなど、日本に進出してきているメーカーのサポート担当が日本人ではない例が、ここ最近急激な勢いで増えています。
言葉は翻訳ソフトで通じたとしても、育ってきた文化の違いというのはなかなか埋められるものではありません。
どちらが悪いという話でなく、「その国では当たり前」な対応が、ユーザーである私達からすると受け入れられないようなギョッとするものだったりもします。
日本に限らず、その国の人をサポート担当として雇えば対応はスムーズになります。
しかし、当然ながらコストはかかります。
そのコストを商品代金に上乗せして利益が出るようにするか、それとも削れるコストと考えて商品代金を抑えるか、急激にシェアを伸ばしている「コスパ優秀!」なキャンプギアメーカーは後者なパターンが多いです。
実際に私も「え…こんな対応するの…?」と国民性の違い・文化の違いに驚愕させられることが年々増えています。
これは自分で買った商品だけでなく、相手から「この商品を紹介してほしい」と依頼を受けた場合ですら経験したような話です。
そうした現代だからこそ、日本人とやり取りができる企業やその製品は、購入してからの万が一のトラブル対処まで安心できるため、価値が高いと考えています。
他社製エアフレームテントとの違い
さて、ミクルーム エア ロッジを他社のエアフレームテントと純粋に製品単体の仕様で比較してみましょう。
同じポリエステル・オックスフォード生地の同形状エアフレームテントをショッピングサイトで見てみると、価格はおよそ5万円前後です。ベンチレーションやキャノピー等、仕様も違いはほぼ見られません。
それに対し、ミクルーム エア ロッジは88,800円と3~4万お高い設定です。
仕様面でのミクルームならではの魅力を挙げるならば、やはり特徴的なカラーリングでしょう。
他メーカーはほぼ薄いベージュのようなカラーリングのみというラインナップに対し、他に無いカラーリング2色展開は大きな魅力であり個性です。
夜にはテント全体がランタンシェードのように淡く優しい色味となり、幻想的な可愛さでたいへん気に入りました。
とはいえ「カラーバリエーションにどこまでの価値を見出せるか」は人それぞれですので、明確なアドバンテージといえば前述した品質の高さと日本国内のブランドによる安心感が大きなポイントでしょう。
最近も、予約購入してから半年ほども待たされた挙句に公式サイトが繋がらなくなりSNSアカウントは鍵がかけられた某メーカーが一部界隈をざわつかせていたところです。
購入後のどんなトラブルも笑い飛ばせる人でなければ、信頼できるアフターサポートがある国内ブランドの製品というのは、この価格差はお釣りが来るほどの価値が感じられるのではないでしょうか。
インフレータブルテントはズボラキャンパーの強い味方
ミクルーム エア ロッジは個性的なカラーリングと高い品質が魅力のエアフレームテントです。
「立ち上げ3分」の謳い文句通り、設営はあっという間に完了するうえ、少ないペグで広い内部空間を確保できるため、贅沢ズボラキャンパーの強い味方となりました。
ソロ~デュオでゆったり過ごすのにちょうど良いサイズなうえ、意外にも冬キャンプでも結露が少なく、天候・キャンプ場を選ばず使える万能なテントです。
何よりも、ここ最近のキャンプ商品としては珍しいカラーバリエーションが展開されているブランドですので、ミクルームシリーズをはじめ今後の商品展開にも注目したいですね。
女性キャンパー視点での感想は後日追記します
女性キャンパーに寄り添った視点で商品展開をされているMeCLEの製品ですので、やはり女性からのリアルな声も知りたいですよね。
そこで、また改めて女性キャンパーに今回のミクルーム エア ロッジを実際に使ってもらい、感想を聞いてみる予定です!
こちらのページに追記更新しますので、ぜひチェックしてみてください。