私がキャンプを始めた当初の愛車はHONDAのN-BOXでした。
軽自動車とは思えない…どころか、コンパクトな普通車と比べても遥かに広い車内スペースのおかげで、キャンプ道具も「とりあえず全部持っていく」という贅沢すら可能な良い子です。
ところが、その半年後に私の愛車となったのは、同じHONDAの軽自動車でありながら、N-BOXとは真逆と言っても良いコンセプトの車であるS660です。
2人乗りで後部座席も無く、さらにはエンジンが前方に無いミッドシップゆえにトランクすらありません。
そんなS660でキャンプをしたい!という気持ちが次第に大きくなってきて、コンパクトなキャンプギアを購入し、先日とうとうS660キャンプに成功しました!
そこで今回は、S660キャンプを実現させるために購入したキャンプギアをご紹介します。
- S660で荷物を載せられるスペース
- 助手席に荷物を置く場合の注意
- S660キャンプのために小型化が必要な2つのギア
- 季節の変化によりシュラフの買い替えが不要に
- S660キャンプのために買ったキャンプ道具
- 目標はS660で冬キャンプに挑戦!
S660で荷物を載せられるスペース
S660には後部座席もトランクも無いため、荷物を載せられるのは、基本的に「助手席のみ」となります。
ボンネットを開けると、折り畳んだロールトップ(屋根)を入れる用のスペースはあり、カメラの三脚がちょうどすっぽり収まるくらいの広さはあります。
とはいえ、このスペースにぴったり入るキャンプギアがそんなに無く、せいぜいタープポールを入れる程度でしょうか。
そのほか調べてみると、S660にキャリアを取り付けてキャンプに行かれている人もいるようです。
S660専用のトップキャリアも純正アクセサリーとして販売されているのですが、許容荷重が10kgと頼りないうえ、荷物の固定時の手順が多く、選択肢からは外れました。
荷物を載せていない時もウイングのような見た目になって格好良いんですけどね…。
S660について詳しくはブログ「力こそパワー」にて紹介しています。
助手席に荷物を置く場合の注意
キャリアを使わないとなると、助手席に荷物を置くしかありません。
この時なのですが、助手席にどれくらいの荷物を置いても良いのかはご存じでしょうか?
実は、「載せても良い量」が決まっており、それをオーバーすると道路交通法違反となってしまいます…。
簡単にまとめると、「荷物が視界や操作の妨げとならないこと」が載せても良い量です。
視界とは、助手席側の窓が見えるのはもちろん、バックミラーが確認できることも含まれます。
そして操作の妨げとは、ハンドル操作時に手が当たってしまうだとか、常に手で押さえていないと荷物が崩れてくる、なんて状態ではNGということです。
これらの範囲をオーバーして荷物を積んでしまうと、道路交通法違反になりますし、何より事故にも繋がってしまいますので、くれぐれも注意しましょう。
S660キャンプのために小型化が必要な2つのギア
S660でキャンプをするのにあたり、目標としたのは日帰りのデイキャンプでなく、一晩過ごすキャンプです。
そのため、テントとシュラフは必須と考えました。
身近にベニィ(@beny4253_klx250)というタープ+ハンモックというスタイルで過ごす友人もいたため、タープ泊も検討しましたが、まずはやはりオーソドックスなテント泊に挑戦してみたいところ。
基本的にはこれまで使っていた装備から、必要な道具のみを厳選し、荷物を限界までコンパクトにしてみることに。
「これまで使っていた道具」に関しては、私がキャンプを始めてちょうど1年経った頃に書いた記事にまとめています。
快適でなくても、まずは「泊まれる」を目指し、ガスランタンの代わりに小さなLEDランタンのみにするなど切り詰めていった結果、ネックとなったのがテントとシュラフでした。
DOD製のテントを2種類持っていましたが、1つは3~4人用で、もう1つにいたっては8人用でしたので、なかなかのサイズ感。
さらにはシュラフも、キャンプを始めた時に「寒さに耐えられて、とにかく安いこと」で選んだ商品です。
高級シュラフと格安シュラフでは、快適使用温度や限界使用温度が同じ場合、サイズに大きな差が出ます。
YOGOTOのシュラフは-5℃を下回るような環境でも寒さに震えることなく寝られるくらいに快適なのですが、数千円という安さゆえにサイズは大きいです。
季節の変化によりシュラフの買い替えが不要に
「今よりもテントとシュラフさえ小さくできればS660でキャンプに行ける」と考えたのが、3月のことでした。
それからしばらく、コロナの影響で外出自粛となり、キャンプにも行かないまま数ヶ月が経過し、気付けば季節は夏になっていました。
そうなると、もはや大きな冬用シュラフなんて必要ありません!
冬用の高級シュラフはそれこそ格安シュラフの10倍近い価格も珍しくないため、そこをコストカットできたのはありがたいですね。
とはいえ、冬までには買わないとですが…笑
S660キャンプのために買ったキャンプ道具
夏用シュラフで充分過ごせる時期になったため、あとは小さなテントを買うだけです。
「テントさえ小さくすればOK」にはなりましたが、少しでも荷物をコンパクトにし、そのうえでキャンプを快適に過ごしたいのが正直なところ。
そこで、高級冬用シュラフの購入を後回しにできたおかげで浮いた予算を使い、テント以外でもギアを新しく購入しました。
それでは、私がS660でキャンプをするために購入したギアをご紹介します。
BUNDOK ソロティピー BDK-75
S660でキャンプをするために購入したテントがBUNDOK(バンドック)のソロティピー BDK-75です。
その名の通り、1人用のティピー(ワンポールテント)で、選んだ決め手は収納時のサイズ感でした。
42×19×19cmというサイズにまとめられるのですが、中でも重要なのが長さです。
長辺42cmならば、私が愛用しているキャプテンスタッグのトートバッグにも収納できるのです!
さらにはコスパの高さに定評のあるBUNDOKですので、1万円台前半という価格も大きなポイントでした。
また、テントの形状はドームテントやツールームテントなど様々ですが、キャンプを3年経験してみた現在は設営・撤収の簡単さと、部品が少ないことによる軽さという特徴のあるワンポールテントにベタ惚れしています。
BUNDOKのソロティピーの場合、四角錐(しかくすい)形状ですので、四隅をペグダウンして中にポールを立てるだけで設営が完了します!
この手軽さは1度味わうと病みつきですね。
タープを組み合わせれば、雨が降ってきても安心です。
FIELDOOR エアーコンパクトコット
1泊するキャンプの快適さを大きく左右するのが睡眠環境です。
ここに力を入れると、翌朝の目覚めが段違いで、2日目もフレッシュな状態で気持ち良く過ごせます。
そして私が3年間のキャンプ経験で試行錯誤してみた結果、ローコット+マットの組み合わせが寝心地・重量やサイズなどの携帯性・設営の手軽さという3点のバランスが最も優れていると感じました。
特にコットは1.3kgと、とにかく軽量なものを使っていたので持ち運びが楽なうえ、コットを使用して初めて寝泊りした後の「キャンプでこんなにぐっすりと眠れるのか!」という感動は今でも色褪せません。
ただ、私が使用していたDESERT WALKER製のコットは、耐荷重は200kgと非常にしっかりとした作りになっているのですが、地面が少しでも傾いている場所で使用すると、わずかな揺れで脚が外れて倒壊してしまう弱点がありました…。
そのため、何度も寝泊りした経験があって地形の特徴を把握しているキャンプ場なら良いのですが、初めての場所で使用するのは少々リスキーです。
そこで、倒壊しにくい構造になっているコットが他に無いかと物色していた時に発見したのが、FIELDOOR(フィールドア)のエアーコンパクトコットです!
コットのシート部分がエアーで膨らませられる仕組みになっていて、「コットとマットの融合」と呼べる商品になっています。
コットとマットをそれぞれ持ち歩かなくても良くなり、荷物もコンパクトにまとめられました。
重量は2.8kgとやや重たいものの、その代わりに脚部のロックパーツが揺れでは外れにくく、ですがレバーをガチャンと引き起こして組み立てる仕組みになっているため、組み立てにも分解にも力が必要ありません。
BUNDOKのソロティピーのインナーにもジャストフィットです!
チタンペグ
コットが1kg以上も重たくなってしまいましたが、今回それ以上に軽量化できたのがペグ(釘)です。
設営が不慣れな初心者ほど、頑丈でなおかつ刺しやすく・抜きやすいペグに交換するだけで、テントやタープ設営・撤収の効率がグッと上がります!
そのため、私は以前から鍛造ペグ(たんぞうぺぐ)を激推ししていまして、その気持ち自体は今も変わっておりません。
ただ、この鍛造ペグには唯一の大きな欠点があり、それがもうとにかく重たいことです。
28cmのペグ1本で180~190gほどあり、テントやタープ設営に必要な本数を持ち歩くとなると、それだけで3kg近くになります。
そんな鍛造ペグよりも遥かに軽く、それでいて頑丈さは鍛造ペグと同等という、夢のような素材で作られたペグ…それがチタンペグです。
チタン合金には軽くて硬いという特徴があり、その重量は24cmのペグ1本で53gと、長さも多少短いものの、なんと3分の1以下!
お箸のように持ってスイスイと動かせるほど、滅茶苦茶軽いです。
私は16本購入しましたが、全部持ち歩いても1kg以下という嘘みたいな軽さで、初めて実物を持った人は必ず驚きながら笑うほどの衝撃が走ります。
これまで使用していたエリステにも、楕円形状のおかげで回りにくく抜きやすいだとか、ハンマーの背が引っかかる形状になっていて引っ張りやすいという良さがあるため、どちらのペグが良いとは一概には言えません。
個人的には、初心者にはまずエリステを使ってもらい、「どう打ち込めば抜けにくくなるのか」などを実践で理解を深め、そこから道具の軽量化をしたくなったらチタンペグを導入する、という順番をおすすめします!
ちなみに、チタンペグは様々なメーカーが色んな長さを出していますので、自分の欲しいちょうど良い長さを見つけられるのも良い点ですね。
キャプテンスタッグ スマートグリル B6型
最後に紹介する商品は焚き火台&直火で調理できるグリルです。
焚き火台はUJackのメッシュファイアスタンドを所有しており、1kg未満の重量も含め、携帯性では文句なしでした。
「五徳を載せれば調理もできる」と謳われていて、同メーカーからも五徳が出ているのですが、その重量がネックでして、1kgオーバーと焚き火台よりも重たいのです。
焚き火台がせっかく軽いのに、その良さを打ち消してしまっているのはもったいないですよね。
そこで、この機に焚き火台とグリルももっとコンパクトな物を持っておこうと考えて購入したのが、CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)のB6サイズの焚き火台『スマートグリル』です。
折り畳むとB6サイズにまで小さくなり、組み立てれば自分1人で暖を取るには十分な大きさの焚き火から、その火を使った直火調理まで楽しめます。
調理用の五徳や網まで全て揃っているのも嬉しいポイントですね。
ちなみに私はAmazon限定のブラックカラーを購入したのですが、豪快な焚き火を満喫していたところ、塗装があっという間にポロポロと剥がれ落ちてしまいました笑
スマートグリルを買ってからというもの、バナナとチョコを買ってきて「焼きチョコバナナ」を作るのが、すっかりキャンプの恒例行事となりました。
目標はS660で冬キャンプに挑戦!
ギアを小型化できたことで、春~秋であればS660でキャンプに行けるようになりました。
しかし、冬には寒さに強い冬用シュラフが欠かせませんし、服装やギアも防寒対策が必須。
現在の目標は「S660に薪ストーブも載せて冬キャンプに行くこと」です!
大好きな冬キャンプができる季節に向けて、コンパクトな冬用ギアを少しずつ揃えていきたいですね。
また、今回の記事で紹介した道具については、それぞれ個別に詳しく紹介させていただく予定ですので、楽しみにしていてください。